日本は最も成功した社会主義国家
『起承転結』という言葉があります
漢詩の四句からなる絶句における構成法の一つです
第一句=起句でうたい起こし
第二句=承句でこれを受けて発展させ
第三句=転句で場面や視点を転じ
第四句=結句でこれらを受けつつ全体をしめくくる
私は4コマ漫画で覚えましたが、広く物事の順序、展開のしかた、構想にも用いられます
人生で言えば
起句・・・学生期
承句・・・社会人で基本スキルをおぼえる時期
転句・・・活躍により会社を支える時期
結句・・・定年して年金で暮らす老後
となると思います
昭和のモデルであれば
学習期20年・労働期35年・引退期15年でしたが「人の寿命は飛躍的に伸び、逆に変化が激しくなり企業の寿命は縮んでいく」時代にどんどんなっていきそうです
加えて少子高齢化で〈年金〉〈社会保障〉も苦しくなっていくのは学生でも知っています
勘の鋭い人は「なんか死ぬまで労働の世の中になりそう」といいますが、我々は終身雇用・年功序列・終身年金制度で世界的に見ても最も恵まれた国に生きてきたと言えそうです
『日本は最も成功した社会主義国家』と言われる所以で、本来の資本主義社会の過酷な競争からくる人生格差が少なく『1億総中流意識』など言われたのが昭和の日本です
反面、人生を自力で生きる気概が弱くなっているのも事実です
他国と比べても、コロナ下でも日本の雇用は本当によく守られました
起承転結から起承転転 へ
久垣啓一さんは「これからの人生プランは起承転結でなく『起承転転』で考えるべき」と言います
人は自分の意志で生まれてきたわけでなく、自分の意志でも(基本的に)死ねません
人生プランの難しいところは『いつまで生きるかわからない』ところにあります
医学の進歩から『寿命は延びそうだ』
変化の激しさから『企業の寿命は短くなりそうだ』
と予測しているだけです
世代が若くなるほど『会社には頼れない』『国に依存できない』という意識かが強くなっていきます
転転とは「最初は企業に就職するが・・・」
「その企業でどんどんステップアップしていく」
「そこで身につけたスキルで次の企業に転職する」
「起業する」
「財を築いてFIREを目指す」
「FIREはしたが再度働く」
いわゆる転じることの繰り返しです
日本の企業はよほどのことをしない限り社員は解雇できませんので「居心地がいいからずっと在籍する」も日本人らしい生き方だと思います
「転職して生きるのがこれからの常識」と考えるのは早急で「賃金アップにならない」「スキルアップにならない」なら動くメリットが無いと思います
学び直しは加速する
人は「見たくないものは見ない」「考えたくないものは考えない」クセがあります
「また日本は悪くなるとか言っている人がいる・・聞きたくない」
「また年金崩壊の話か・・考えたくない」
日本が崩壊することはないし、年金がなくなることはないですが変化はします
2030年から変化は加速度的に早くなるので
世界で失われる雇用は ・・・8500万人
世界で新しく生まれる雇用・・9700万人
と言われているので『学び直し』が過熱していくのは間違いなさそうです
・若手社員の転職は増えていく
・若い世代の海外就職は増えていく
・外国人経営者は増えていく
・サラリーマンの格差は拡大していく
・役職定年は当たり前になっていく
・スタートアップ企業は増えていく
などの変化はありそうです
〈社畜おじさん〉や〈ぶら下がりおじさん〉には生きにくい世の中になりそうですが
〈好奇心が強い人〉
〈学ぶことが好きな人〉
〈退屈が嫌いで変化が好きな人〉
〈組織に依存する気のない人〉
〈自分の人生は自分で決める人〉
などには面白い人生になっていきそうです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました