若者の持続可能な社会参加 の為に
「若者を犠牲にする国に未来はない」
未来は若者が作ります
長期的な視点で最も重要なことは『若い世代の人材育成』です
前回まで
「女性が男性と同じ境遇で働けること」
「女性独自のライフプランに対応できる社会を」
「若者の育ってきた環境からくる新たな対応を」
を訴えてきましたが 女性の戦力化 若者の持続可能な社会参加 がこれから重要になってくるからです
社会になじめず引きこもりかけた若者も「生きるための新しい道」を作っています
皆さんは「山奥ニート」って聞いたことありますか?
和歌山県田辺市の最寄り駅から バスを乗り継いで約1時間半の場所にある限界集落で 20~40代のニート17人で共同生活を送っています
生活の場は廃校になった小学校を改装した「共生舎」
生活費として月に1万8000円を納める決まりがありますが 明文化されたルールはないそうです
ちゃんとWi-Fi環境も生活インフラも整っています
メンバーは、ときどき梅の収穫など地域の人たちの仕事を手伝うことで、収入を得ています
ニートと言っても 親にすがってるのではなく自立して生きています
わたくし個人的には「ある意味理想郷」だと思います 「山奥ニートやってます」は読んでいて面白かったです
彼らの目指すものは「持続可能なニートは社会の希望」だそうです
17名が社会から身を引いた理由は様々ですが「新しい自立した生き方」です
「学校を出たら就職する」
「生きるためにはお金を稼がなければならない」
これが世の中の常識とされてきました
さらに
「結婚して異性のパートナーと人生を歩む」
「結婚したら子供を作り育てる」
も昭和では半分常識化されていました
団塊の世代はニートを認めず 子供の生涯未婚も認めない人が多いですが 世の見方は変わりつつあります
「働かなくても自立した生活をしている」
「結婚より独りで人生を生きたい」
「結婚しても子供は作らない=DINKS」
「男女の性別ももたない=ジェンダー」
昭和の常識に従うことに後ろめたさもなくなりました
とにかく
「人間は自分の意志で生まれてきたのではないから 自分の意志では死ねない」
「法治国家で暮らすのなら 法律に従う」
「モラルを遵守し 人に迷惑を掛けない」
を守れば 生き方は自由なわけです
時代が変われば生き方も変わる
とある支店長が定年する時の話
バリバリのやり手です ボーナスも3桁切ったことはないくらい実績をとにかく挙げた人です
「俺は実績作って会社を支えてきた 家を建てローンも完済した 娘二人大学を出し結婚させた」
やることやった!という満足な定年退職でした
「まさに昭和の男」という感じです
当時 人事にいた私に対して
「会社は週休3日になったけど 営業活動量が減り 若者が堕落した」と言ってきました
聞いていた私の部下のY君は平成後期入社
「僕もあんな人生を生きなければならないんですかね~ やだな~」と呟く
「10年ひと昔」と言いますが さすがに40年近く開くと世代間で考え方がだいぶ違います
Y君は「僕は早く団塊の世代が社会の第一線から消えてくれないかな~と思ってるんです 考え方変えないし 押し付けてくるし すぐにマウントポジションをとってくる 共存できないです」
団塊の世代の作った価値観は急速に風化しそうです
正規雇用で働いている若者にも「新しい生き方」が生まれつつあります
FIRE=Financial Independence, Retire Early=経済的に独立して早期退職
20代・30代でリタイアするムーブメントが注目を集めています
「将来はミュージシャンになりたい」
「小説家で生きていきたい」
などと親に言おうものなら ほぼ強く反対されます
「 とにかくインデックス投資にお金をつぎ込んで 30歳代で早期リタイアしよう」
「リタイアしたら好きな生き方しよう」
こちらはとにかく貯蓄率が高いです
給与の60% 中には90%という若者もいます
2タイプあるらしく
Lean FIRE=とにかくとことん切り詰めるタイプ
Fat FIRE=普通の生活水準を保ちつつ 余剰収入を貯蓄と投資で肥やしまくるタイプ です
私もキャリアミーティングを新入社員にすると ちょくちょく出てくるようになりました これも新しい生き方だと思います
若年者就業支援施設
ちょっと変わったパターンを取り上げてきましたが 大多数の若者は「正規雇用でしっかりと働いていきたい」と考えています
日本民族はよほどのショックを与えない限り「群れから外れない」生き方をしようとします
〈若年者就業支援施設〉
わかものハローワーク
正規雇用を目指すフリーターを対象に専門的に就労支援を行う 「求人情報提供」「仕事探しに対する相談」「専門職員による個別支援」「就職後のフォロー」
ジョブカフェ
「若者のためのワンストップサービスセンター」とも言われています 都道府県が主体に設置し 若者の就労支援をワンストップで行う 「キャリアコンサルティング」「職業適性診断」「電話・メール相談」「就労支援イベント開催」「職業相談・紹介」
地域若者サポートステーション
働くことに悩みを抱えている15歳~39歳までの若者の就労支援を行う 職業紹介は行っていない 「専門家による個別相談」「ステップアッププログラム」「職場見学・体験」「保護者向け支援」
上記の他に NPO法人 民間団体などもあります
若い皆さんが考えている以上に 国も地域も「若者の就労支援」を真剣に考えています
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました