知識の詰め込みより大事な栄養
自分が自分であるために最も重要なものが「脳」です
脳は体重の2%ほどしかありませんが 消費エネルギーはかなりのものです
起きている間は6万回「想う」か「考える」を繰り返しています
脳にとって栄養分は グルコース・酸素・水 ですが この自然が作りたもうた最高の物質の成長はそれだけでは不十分です
他にも 知識を詰め込む=学習という刺激 行動からくる刺激 などなど様々な外部刺激に反応して発達していきます
虐待を受けて育った子供の前頭前野はかなり薄いと言います
昔は親子三代暮らす大家族がほとんどでした 私の幼少期は親子四代でした
メリットは大人同士でバランスをとる と言う点です 親が怒れば祖父母がフォローするなど うまく愛情が途切れず子供にいきわたっていたと言えます
たとえば
社会の厳しさを説く 父
勉強をさせようとする 母
風流=遊びの楽しさを伝える 祖父
家族の在り方を伝える 祖母
など コーチもたくさんいて自然な家庭内教育が行われます
人間の育成は無償でおこなうこと
愛情不足で子供時代を育ってきた人が問題のある人ではありません
思いのほか 誠実で 勤勉で 責任感も強かったりします
仕事でキャリアを積み重ねていくと 役職はつかなくとも指導的立場や 後輩育成の立場になったりします
指導には「知の管理」と「情の管理」があり この二つを行き来しながら人をマネジメントしていきます
この二つの管理は 言うほど高尚なものではなく 自然に身についたものが多いようです いわゆる「育ち」で決まったりします
幼少期の愛情不足は「情の管理」があまりうまくありません
褒め方 𠮟り方が上手くないのです
私の採用企画部時代の部長はがっちりした体形で 声も大きく迫力のある人でした
怒ると声がでかい分 全体に響き渡りますが怒り方が上手かったです
「お前ともあろうものが・・・」と冒頭につけるので 怒られる側もプライドが傷つけられませんでした
誰に教わったものではなく 自然に考え出したものだと思います
「知で考える脳」は学校で身についても「情で考える脳」は家庭でしか身につかないような気がします
本来 子供や部下の育成は「無償」のものでなければなりません
「勉強できたらいい子」
「業績上げたらいい部下」
は 条件付きで 無償ではありません
愛情不足で育つと この「無償」が出来ないようです
脳の発育には 無償の愛情が必要栄養素なのです
頭で考える・心で考える
「考える」というと「頭で考える」がイコールと考えがちですが「心で考える」も私たちは頻繁に行っています
米国の映画プロデューサー マイケル・トッドは
私は貧乏だったことがない
ただお金がなかっただけだ
貧乏とは心のありさまをいい
金がないとは一時的な状態をいう
と語っていました
金持ちと貧乏の差は結局 心のあり方に帰着すると言えます
昔、タクシーの運転手が「本当の金持ちはタクシーなど乗らず 電車で移動するよ」と言っていました
ビルゲイツも生活は質素だったと聞きます 飛行機はいつでもエコノミークラスだったそうです
お金持ちほど 貧乏に見られることを気にしません
心は無形で見えないものです 豊かか否かは心のありようで大きく変わってくるようです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました