他の資本主義国家からすると異質な日本
たまに他国出身者と話すとカルチャーショックを受けることがあります
退職時は皆正直なので「会社の悪い点」などをよく聞きだすことにしています
フランスから来ていた社員が修業を終え帰る時
「日本は解雇が全くないですね『君はもう来なくていい』とか見たことが無い!『技術的に劣化している社員』も給料変えずに雇うんですね」という感想を述べていました
「ヨーロッパでは解雇がしょっちゅうあるの?」
「アメリカほど露骨ではないが、経営を合理的に考えればしなければならないでしょ」
この辺が『日本は社会主義国家』と言われる所以でしょうか・・・
「日本の労働法では社員の解雇は出来ないんだよ」というと
「経営者は大変じゃないですか?時代の変化に合わせて社員の持つスキルも変えなきゃならないのに・・・」
「これじゃ給与伸びないですよ!余剰人員が多すぎる」
・解雇できない・最後まで雇わなければならない
・老後の生活も社会保障で国が面倒みなければならない
・同じ会社なら給与は基本的に下がることはない
これは競争の原理で動く資本主義には見えないようです
彼はスキルアップなど考えず「出勤して真面目に仕事をこなせば良い」と無難に生きている日本人に不満があったとも語ってました
『唯一成功した社会主義国家』と言われる日本も、経済成長が終わると社員の給与を伸ばすことに苦心します
経済成長がなくなり給与は変化する
経済の成長期が終わり、日本のマーケット自体が縮小していくと、昭和入社社員に対して
・役職を高くしてしまったが下げづらい
・連動して給与も高い
・彼らの多くは仕事はアップグレードできてない
・考え方は頑固でプライドが高い
・高額な退職金も支払わなくてはならない
・解雇は出来ない
という重荷を背負った企業は多いです
しわ寄せは次の若い世代にのしかかります
〈経済縮小〉&〈少子高齢化〉の日本では今後、減ったりなくなるお金があります
それは『手当』『残業代』『退職金』です
3つのお金が減る
年功序列は廃止されるため『何年いても給料の上がらない人』が出てきます
家族手当、資格手当、住宅手当・・・などの『手当』は大幅に見直されていきます
『残業代』も縮小していきます
働き方改革により過剰な残業をさせた会社にはペナルティが儲けられるようになります
Z世代以降は残業の多い仕事にはそっぽを向きます
残業嫌いならいいですが、残業代で稼ごうとしている社員は厳しくなっていきます
残業で稼ぐなら副業にシフトしていくと思います
但し副業サギは急増してます!ご注意ください
『高額な退職金』も減っていくと思います
『2040年』の著者である成毛眞さんは「退職金なんてなくせばいい」と主張していました
「定年まで待てば高額の退職金がもらえるから居座るおじさんたちが多い!見ていても若手が育つ環境ではない」
成毛さん自体は日本マイクロソフトの社長の座を自ら45歳で譲ってます
2000万・3000万の退職金をあてにする中で「住宅ローン返済に充てるから」という人も多いです
住宅メーカーの営業マンの販促の流れは、まず「現在の家賃のチェック」です
そこから計算して「今の家賃より安い金額で家が所有できます」から入ってきます
だいたい40歳前後で35年以上のローンなど80歳まで働ける保証がないと決断できません
大概は退職金を返済にあてにしています
ヨーロッパやアメリカは「新築1:中古9」の割合ですが、日本人は「新築9:中古1」で圧倒的に新築を好みます
私の知り合いに中古物件をリホームして販売専門の方がいます
これからの日本は空き家が増えてくるし「住宅ローンの恐怖」を上の世代から聞いて「中古がベスト」と考える人が増えてきたです
トヨタホーム・パナホーム・ミサワホームが合併します
いままで100万戸あった新築住宅着工件数は2030年には54万戸に減少するとの予測されるからです
土地から探す新築が地方で3000万~5000万がボリュームゾーンなのに対して
中古物件をリフォームして地方なら500万~1000万だそうです
中には「100万のボロ物件を200万でリフォームして300万」というツワモノもいます
「家は自分の城だ!ロマンだ!」
「車はステータスだ!」
という考えを
「家は普通に住めればいい」「賃貸でいい」
「車は動けばいい」
と考え方のチェンジも必要になってきそうです
「減るんだ・・・無くなるんだ・・・ショック」ではなく、世界基準=自助努力の時代になってくると言う事だと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました