言葉には言霊が宿る
現代社会の情報洪水の中には陰の言葉も陽の言葉もたくさん散りばめられています
前回は「考え方」の大切さを述べましたが そこから「思想」まで考えていきたいと思います
考え方を支配するのは「言葉」です
言葉には「言霊」が宿るという人がいます
「今の時代は稼げない」という言葉を頭にインプットすると
「投資に失敗して大きな損失を出した」
「うまい話にのって破産した」
「会社が倒産してホームレスになった」
などの情報ばかりキャッチするようになります
人生をプラスに持っていくには ≪ポジティブな言葉≫ が不可欠です
使う言葉で大きく変わるということです
社会に出る若者には「できるだけ教育・研修のしっかりした会社」に最初は入社すべきだと思います
社会人も「できるだけ良書を読む」べきだと思います
社会人になったら読書が最も脳を鍛えるツールです
「滅びゆく」「終わりを迎える」「オワコン」などマイナスな内容の本は避けるべきです
たとえ優秀な頭脳の人が書いた事実でもです
「批判の多い」「マイナスの多い」「攻撃の多い」本や人の話は避けた方がいいです
これらは刺激的なので引き付けられますが ≪心をマイナスにする言葉≫ が詰まってます
とにかく ≪心をプラスにする言葉≫を選んでインプットすべきだと思います
環境変化に合わせて思想も変化していく
若手社員のキャリアカウンセリングをしていると
「労働時間が長い」
「そちらの仕事は好みではない」
などの意見がチラホラ出てきます
総じて
「ガツガツ稼ぐより自分の時間」
という意識の社員が多くなってきた印象です
私などが同じ年の頃は「裏方業務より営業職の方が稼げる」「残業どんどんやります」でした
人間がどんどん ≪エコ≫ になっていきます
国家でも成長期は孔子の「儒教思想」をありがたがります
自然体の老子の「道教思想」は国も会社も都合が悪いのです
儒教は人としての生き方が説かれた内容を多く含まれています
「仁」と「礼」を重んじて「互いを尊重し」「己の本分に徹して」より良い社会を形成していくことを理想とするのが儒教思想です
儒教の倫理観は「経済活動における経営倫理や企業精神に相関性がある」ので国も会社組織も都合がいいのです
渋沢栄一の「論語とそろばん」の『論語』が儒教です
経済倫理のバックボーンとなるもので重宝された思想です
国も企業も成長期には「意識高い系の儒教」が都合がいいわけです
対する道教は自然体です
自然崇拝の日本の「神道」に似ています
「道」に身を委ね「健康・長寿」となり「自由に生きる」ことを理想とする
道教は「無為自然」です
不自然なものをすべて否定します
私がよく使う「一極二元論」なども道教思想から来ています
・人は飢えや病のない世界を目指す⇒陽を目指して進む
・長寿となり「年金問題」「長期雇用問題」など陰の要因も発生してくる
「一つの極は陰陽二つの方向に同時に進んで行く」
だからバランスが大事
道教では「道」というものを重要視します
道は「自然」や「無為」と同義で「人の行いを挟むことなく あるがままに生きること」を説いています
意識高い系の儒教に対して「自然体で生きていく」のが道教です
時代は無為自然に傾斜していく
西洋でも「ストア派」と「エピクロス派」という異なる思想があります
ストア派が理性で情念や快楽を抑えつけ 強制力に従おうとした思想
エピクロス派は感性を理性のくびきから解放し 強制力からも解放されようとした思想
「意識高い系」と「自然体の生き方」です
人口が増え⇒経済成長中で⇒勤勉な労働力が必要 ならば意識高い系は必要な思想です
その逆になっているなら 意識高い系は矛盾していきます
・働かないという生き方⇒FIRE・山奥ニートなど
・好きを仕事にして生きる
「自由」や「精神的楽しさ」を求める若者が増えているのは「環境に合わせて進化してきている」といえます
「競争」「ハードワーク」「高い意識」の世界から
「自由」「精神的楽しさ」「健康・長寿」にキーワードは変わっていくような気がします
「無為自然」な生き方がスタンダードな時代になりそうです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました