雇用のマイナーチェンジはあるが崩壊はない
日本が昭和の時代に作り上げた雇用文化は素晴らしいと絶賛する人も多いです
「年功序列は終わった」
「終身雇用は終わった」
「素晴らしかった日本の雇用システムは崩壊した!」という声が最近頻繁に聞こえます
本当にそうでしょうか?
私はバブル崩壊後の日本で社会人として生きてきました
「年功序列」が生きていたら万年平社員でした
支店は昭和のようにどんどん増えていきません
部署は統廃合を繰り返します
会社は新規事業を打ち出しますが 平成の時代は昭和のような伸び方はしません
ポストは当然減ります
部活動だって優れていれば1年生でもレギュラーになれます
上下関係の礼儀は身についているわけですから 能力優先主義で納得度は高いと思います
ある程度の年齢考慮はあるにせよ「年功序列」は悪しき習慣にしか見えませんでした
バブルがはじけ「降職」「降格」も多数ありました
個人的には「自然に即した経営」に見えました
「終身雇用は終わった」と言いますが 日本の従業員は「労働法」でガッチリ守られています
たとえ使用期間中でも 正当な理由なしには 切ることはできません
いたければ「労働法」を盾に居座り続ければいいのです
非正規雇用であれば「社員希望を言い続ける」か「社員として雇用してくれる会社に転職」を熱心にすべきです
人間に「成長期」「成熟期」「衰退期」があるように 日本社会も成長期が終わり もう背は伸びないという段階にきているわけで「新しい仕組み」に切り替える段階なだけです
資本主義ですから「資本家」と「労働者」しかいないわけです
まだまだ未成熟な日本社会
とある女性が30代で部長になります
同期で男性の課長は「部長に情報をまわすな」と示唆します
係長も主任も男性で 共感したのか従います
女性部長も「管理能力を問われる」と上には報告しません
同期入社の女性は皆せいぜい主任 相談相手がいません
女性管理職は「亡霊のように残る男尊女卑」と戦っている人は多いです
「女のくせに大学に進むなんて」はもう死滅しました
ただ「女のくせに部長なんて」などは色濃く残ってる男性は存在します
企業は「その人が部長をした方が良くなる」「利益が上がる」「その能力がある」と判断したから昇進させたのです
思えばパワハラなどは外から見ていてもわかりやすかったです
「嫉妬」「妬み」「やっかみ」「時代錯誤な自尊心」などは 水面下に隠れてわかりづらいです
女性の働き方は「総合職」「一般職」「パート」という3つのコースがありました
これからはもっと多様化します
①男性と同様に活躍し昇進していきたい
②活躍はするが重い責任を負う気はない
③結婚が人生のメインで専業主婦になりたい
④お金にはさほど拘らず「好きなこと」に比重を置きたい
⑤自分の店・会社をもちたい etc
「女だから・・・・こう生きるべき・・・」がある限り 日本社会は成熟しません
日本はまだまだ 水面下に「未成熟な部分」を抱えています
簡単には変わらない民族の精神
労働者にとって日本の雇用システムは優れています
「機械だってより優れたものに変えていくから生産能力が上がる 人もどんどん入れ替えるべきだ」
は他の先進国の考え方で 実に合理的でドライです
「無駄な人員を抱え込むから日本経済は停滞する」
は投資家の考え方で とにかく利益優先主義です
クールでドライに
合理的に
スピーディーにバッサリと
出来ないのが日本です
これは「精神を変えることには鈍い」にもつながります
和を以て貴しとなす
日本書紀「十七条憲法」の冒頭に記された明言です
次のように続きます
さかふることを
無きを宗とせよ
「とにかくかどを立てず 仲の良いのが一番だ」
「偏った見方は対立を生む」
「こだわりを捨て和すれば『自然の道理』にかない なんでも成し遂げられるはずだ」
と論しています
私達「大和民族」はこの言葉をスタートに社会を築いてきました
大いなる『和』の国『大和』
日本人は精神変化は遅いのかもしれません
ただ「企業であれ」「家庭であれ」「友人同士であれ」立場やこだわりを捨てて≪和合≫すれば最も優れた社会をつくれる民族だということではないでしょうか
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました