奪われる仕事の議論は嫌われる
「○○の仕事はロボティクスに代替えされる」
「○○の仕事はAIに奪われる」
という議論が活発ですが『奪われるとされている仕事に就いている人の気持ち』を考えたことがあるでしょうか?
傾向を語るのはいいとしても、ストレートに仕事名を語るのはプチ暴力だと思います
予測通りになるにせよ、自分の仕事がなくならないように必死に戦っている人はたくさんいます
中には変化の波を乗り切る人もいるかもしれません
「この仕事無くなる」は頭の中に留め口に出すべきではないと思います
欧米だと出勤して自分の持ち場に行ったらマシンが自分の仕事をしている
上司にかけあうと「君は今日で終わりだから事務所に行って昨日までの給料をもらってきて」などはよくあるようです
日本の労働法は簡単に人を解雇できないので、そのように強引に人の解雇ができません
AIやマシンに代替えする予定なら『早期退職』『希望退職』で対応します
マスコミはこれをリストラと報道しますが、あくまで希望者募集です
辞める辞めないの選択は経営陣でなく従業員にあります
海外の投資家からすれば「無駄人員を切れず効率の悪い経営」「だから賃金が低いんだ!」などと非難されますが、賃金は安くとも雇用は安定している国と言えます
日本の場合、バタバタ人を解雇してマシンに代替えしていくは考えにくいです
AIにできない仕事はレッドオーシャン
コロナウイルス蔓延前にとある調理師専門学校で教師と話した時
「調理師はAIにはできない仕事だから志望した」という入学理由が最も多いようです
「実際は危ういんですけどね・・・」
『人にしかできないAIに奪われない仕事を目指そう』という考えは当然多いと思います
弁護士は倍に増え、年収も1400万平均だったのが700万平均と半減しているそうです
整体師やカイロプラクティックなどの仕事も倍以上に増えているようです
正しい判断なのかもしれませんがレッドオーシャン化していきます
若い世代は2030年から始まる変化の波に乗る覚悟をした方が良さそうです
無くなる仕事以上に新しく生まれる仕事の方が多いからです
「学校出たから学びはおしまい」でなく『変化の多い時代=学び直しの多い時代』になっていきます
リタイアが見えかかってる世代は変化から逃げ切りで良いと思います
日本一の企業トヨタ自動車のライバルは以外のところからやってきました
「これは自動車ではありません!スマホにタイヤのついた乗り物です」というテスラです
中国も10年以上日本の自動車のエンジンを真似ようと奮闘しましたが、エンジン部品1万点すべてに追い付くのが到底不可能で電気自動車に舵を切りました
ヨーロッパも「ドイツと日本のエンジンには到底かなわない」と電気自動車に舵を切りました
電気自動車など子供のラジコンカーを大型にしたようなもので部品点数がかなり少なくなります
米国のテレビも元はレンタルビデオのネットフリックスに抜かれ
日本のテレビ・新聞もネットに抜かれ
本屋もAmazonのせいで閉店が続き
思いもよらない所からゲームチェンジャーはやってきます
「うちの業界、この業界に飲み込まれるの?」ということが数多く起きてきます
従業員にやさしい日本
日本は競争を軸とする資本主義の部分では雇用を重視するあまり「ぬるい」と思います
ただ雇用を守ろうとする意識が強く、民主主義の部分では従業員に有難い国だと思います
江戸時代は『五公五民』=税を半分とられる百姓が85%
それ以後は平均48.7%税金を取られている従業員で生きる人が83%
という黄金比率を守っています
諸外国より税の回収率も優れています
とにもかくにも「失業者を出さない」ということが最重要課題です
故に「誰も置き去りにせず社会で活躍できる国」になっています
生活保護受給率が諸外国と比べると極端に低いですが、ドロップアウトすると冷たいのかもしれません
変化は激しくなりますが、就業のセーフティーネットはそこそこ優秀な国だと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました