年功序列崩壊で都合のいい人悪い人
もし年功序列が昭和のように強かったら、私は課長にも部長にも支店長にもなれなかったと思います
私が社会に出た時はバブル崩壊で支店を出してもどこかを閉鎖する〈スクラップ&ビルド〉の時代でしたので当然ポスト減は深刻でした
役職定年制度はなく〈降職〉で対応しポストを用意してくれていました
年齢で線引きでなく実績で線引きです
最初に支店長になった時は先輩の支店長は降職の後でしたが「新しい世代が新しいやり方でやった方がいいよ」と(表面上は)非常に快く引き継ぎ対応してくれました
「俺の前の2人も降職だからなかなか厳しい支店だよ」と言われ、不動産やも親切に紹介してくれました
その次の支店長としての異動は新規オープンだったので問題なく
次の本部へ課長で異動も、前任は子会社の社長になったのでご機嫌でした
支店長としての3店目は超ベテランの支店長で「俺たちはずっと会社に尽くしてきたのに、ちょっと業績が悪いとお払い箱だ!」と不機嫌でした
それでも総務部課長として本部移動ですが気に入らなかったようです
成長のない世界での悲劇
労働組合の委員会でも昭和入社は「降職って、何考えているんだ!散々会社に貢献してきてひどい仕打ちだ!」とほとんどが腹に落ちていませんでした
自分の世代で観てみると〈年功序列制度〉を今まで通りに運用していたら一生役職には就けません
就職氷河期世代の後輩を見れば「優秀なのにポストが無い」とさらに深刻化しています
過去の功労者に重きををおくか・・・
次の世代に重きをおくか・・・
と経営陣も考えたと思います
その結果が「年齢で線を引かず、実績で線を引き、若手にポストをまわす」だったのだと思います
年齢での線引きではないので優秀なら60歳まで課長・部長・支店長を続ける人はいました
成長のない世界でポストの分配は難しいのです
「あなたは降職です」と連絡する人事も嫌な仕事だと思います
〈役職から降ろされる〉というのは「社内でも屈辱」「取引先からの目も痛い」「家族にも給与が下がり迷惑な場合もある」ので理由は理解できても精神的には苦痛です
それぞれの世代の相互理解
とある政治家がTwitterで「皆さんの声を聞かせてください」と発信したら
「生活が苦しい!親も貧困で頼れない!自殺する権利が欲しい」
「給与が伸びる見込みはなく、人間関係が辛く、仕事も辛い」
「夢をもて!は虐待にしか聞こえない」
などの『生きる望みがない』『生きる意味がない』という声が大量に返ってきてびっくりしたそうです
これを見れば「頑張ってる若い世代には役職を与えてやりがいをもって仕事をしてほしい」と思います
仕事をすべてにおいて優先し、働きづめの人生を送ってきたベテラン社員に「役職から降りてください!世代交代なんで!」とも言いにくいです
日本人は真面目で物事を茶化すゆとりがない
日本人は遊びを知らない
日本人は考え方の方向転換ができない
と言われます
現在は『終身雇用&年功序列』が終わり、つぎの新しい働き方に移行する過渡期なのかもしれません
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました