人生の長期化と加速化する社会変化
若者を採用したら彼らのキャリアをしっかり考えてあげることが大切です
私は新卒入社のキャリアカウンセリングの責任者なので、〈現在の経験値からくる希望〉と〈具体的なキャリア方向性〉を四半期に一度はカウンセリングしています
ただ、人生のルールは大きく変わりつつあります
①人生の長期化=労働期間の長期化
②社会変化の加速化=消える仕事・新しく生まれる仕事
で従来のキャリアプランというものが計画通りに進まなくなります
従って『計画』より『準備・蓄積』を主にカウンセリングした方が有効のようです
以前、教わってきたキャリア理論をブログで書き綴った時期がありました
スーパーの理論・パーソンズの理論・ホライドの理論・クルボンツの理論・シャインの理論・シュロスバーグの理論・ハンセンの理論・・・・
この第二次世界大戦後の働き方を計画的に論じた理論は、やや劣化しつつあります
親世代の言っていた「勉強していい学校に行け!そして大企業に入り定年までまじめに働け」も風化し始めています
個人的には企業選びは『企業の大小にかかわらず、何を学べ何が身につくかが重要』だと思います
50代は『逃げ切り世代』で社会変化は適当にあしらって定年まで逃げ切って・・・と言ってます
40代は微妙です『変化の加速する2030年代』をがっつり生きるからです
20代・30代はキャリアプランを立てたところで、その通りには行かないことが多いでしょう
これからの軸となる3大スキルとは
20代が昭和世代のキャリア理論を参考にしないことです
これからのキャリアプランの軸となるスキルは3つあります
ライフピボットを参考に考えていきます
①テクニカルスキル
これは学生時代に身に着けたものや、社会人経験で身に着けた『稼げる技』です
プログラミングだったり、セールススキルだったり様々です
これをどんどん磨き、深め、幅を広げることが重要です
やってみたら違った!も多くあります
私も支店長時代「予算をやり続けるのは計画力と企画力」と評価され営業企画部へ転勤しました
「エリート部署じゃん」と喜んでいたのは束の間、企画しても営業本部の意向、商品本部の都合、コンプライアンス推進部の考えなどが大きな壁となり前進を阻まれます
支店長時代は〈独断先行〉でチェック者がいなかったのでスイスイできましたが、本社は100人近くの意見が乱れ飛びます
朝は4時に起き、6時前には会社に入りプレゼン準備、9時からは会議会議・・・
「やってられない!支店長のように一国一城の主がいい」とすぐに自己申告書に希望を書きました
「やったらだめだった」は立派な経験学習です
私の後任者は逆に営業より企画を希望してきました
「支店で数字をガツガツ言われるより数字のない本部の企画職がいい」という人もいるわけです
②ヒューマンスキル
人間関係を生きる技です
会話能力・聞く力・リーダーシップ・協調性・マネジメント力・人望などです
対人関係を上手くやるスキルは重要です
能力あるのに対人関係がダメで・・・・という人は意外に多いです
学生の頃のバイトで「あの店長はなぜ人気ないんだろう?」などを人をよく観察するのも大きな学習材料です
人に興味があるというのは思いのほか大切な好奇心です
良い考え方は良い人間環境から
③コンセプチュアルスキル
倫理的思考・水平思考・批判的思考・洞察力・柔軟性・受容性・応用力・チャレンジ精神・・・などなど概念化能力です
考える技術とも言えます
優れた人が周りに多い人間関係だと身につきやすいです
武道の〈心・技・体〉ではありませんが、武道では技術だけ磨いても一流にはなりません
強い心・正しい心と強靭な体の3つを同時に鍛えていくという考え方と同じです
この3つのスキルを支えるのは周りの人間環境です
「この人の技術は素晴らしい!」と思えば食らいつき、吸収する貪欲さなどは大事です
会社や仲間の社員を愚痴ってる人とは距離を開けて、良質な情報・良質な考え方を吸収できる人とのコミュニケーションを増やすべきです
これからのキャリアプランで大事なものを簡単に言えば
『技術力』『人間関係調整力』『思考力』と言えそうです
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました