摺り込まれた雇われ人生
働き方の変化について書き綴っていますが、今回もその続きになります
かつてナウル共和国という国を紹介したことがあります
働かなくても大丈夫ですよ
税金は不要
日々の生活費までも支給
医療費・学費・水道光熱費までタダ
家事でさえ外国人労働者がやります
結婚したら新居は国が無料で建てます
ハワイやグアムのような南国に、このような超高福祉国家がありました
リン鉱石の採掘事業で莫大な利益をもたらし、掘って売るだけのリン鉱石採掘事業だけで国民を養うことができたのです
一人当たりのGDPは日本の2倍!
この国民総ニートの国は、リン鉱石が尽きるとともに崩壊します
30年以上働いていなかった国民は働けません
『福祉が充実するほど自殺率が上がる』と言われます
紛争地域や食うや食わずの日々の国は自殺者がいません
福祉の充実は人の生きようとする力を弱くします
超高福祉国家だったナウル共和国の人達は、働く気力もなく無気力になっていきます
日本人もナウル共和国の末路を対岸の火事のように見ていてはいけません
『終身雇用・年功序列』でリスクをとらずに生きてこれた時代が長かった日本人は『世界一失職に弱い』とされています
おまけに日本の企業は堅実な経営が多く、長寿企業が多いです
『労働は人に雇われる一択!』という日本人は多いです
「FIREみたいな生き方はダメ人間の発想だ!」
「投資家なんて働きもせず、ろくな人種じゃない!」
というのは日本人のみによくみられる発想です
リスクをとる人ととらぬ人
国もサラリーマンを選択する国民を有難がります
源泉徴収という優れた制度で、難なく国民の給料から1/3を確保できるからです
アダムスミスのいうように「国の支配層が真っ先に考えるのは、国民の財布からいかにして金を搾取するかである」の通りです
その他、消費税・酒税・ガソリン税などなど合わせると47%で、まさに『五公五民』をわからぬように複雑にして見事に実現をしています
特に若い世代に知っておいてほしいことは『資本主義においてリスクを取るか、リスクをとらないかで富は大きく違ってくる』ということです
会社に雇ってもらって生きるのはローリスクな生き方ですから、基本的にローリターンです
経営者や投資家はリスクをとって生きているので、うまく事が運べばハイリターンです
会社が大きな利益を出したら基本的には株主と経営者がその多くをとります
人員不足などの状況になれば給料を上げますが、従業員の給料はコストなので基本的には抑えるべきものです
『富(お金)はリスクをとらぬものからリスクをとるものに流れる』のです
①従業員②専門家③経営者④投資家のうち、最も財を築けるのは③経営者④投資家です
ただ、日本の場合は家柄も学歴も性別も関係なく、誰でもが平等に③経営者④投資家を目指せます
今の日本は100円から株式投資できるので本当に恵まれた国です
投資信託やETFなどは株式のプロが運営してくれ、ネット証券なら手数料も格安です
会社もネットで創れるので、小学生でさえ起業しています
リスクを取るか否かの問題です
小さくともリスクを考えた人生を
私の叔父達もそうですが、大手新聞社や大手家電メーカー、大手電力会社で勤め上げてきたのでリスクをとって生きる人達を『愚者の生き方』のように言います
「今の若い人はかわいそうだ」とよく口にし、終身雇用・年功序列の権化であるこの世代は『働き方の多様化』を考えようともしません
日本は『働き方1.0』時代が長すぎました
終身雇用・年功序列は終わったのに、それを見ようとしない人もいます
団塊の世代より前の人達は、成長期の経済とはいえ倒産も多く、不安定な中を生きてきましたが、団塊の世代などは氷河期世代などから見れば『ぶら下がり世代』といえます
就職氷河期世代からは働き方の多様化に理解を示します
Y世代・Z世代は『リスクをとる生き方とリスクをとらない生き方』をよく理解して小さな投資家でも、小さな経営者でも「いずれはリスクをとる生き方をとらねばならない」と考えておいた方がいいと思います
失職に弱い気質はこれからの時代を生きるのに最も弱点になると思います
「リスクをとらない生き方はリスクをとる人たちに搾取される」
「ぶら下がり人生では生きる力が弱くなる」
など、多少乱暴でもこう考えた方がいいと思います
本日も最後までお付き合いいただきありがとうございました